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加藤優太ギターコンサート『春への誘い』を終えて

4月16日(日)に加藤優太ギターコンサート『春への誘い』を開催しました。年2回開催の加藤さんのコンサートですが、今年も春に因んだ選曲がお庭の緑と風のそよぎと相まって、聴衆を魅了しました。

 

 

今日は加藤さんのギターに魅了された聴衆のお一人のIさんの感想を紹介いたします。

 

 

「音楽史を愛する私は、(加藤さんのコンサートが)作曲家の技法と曲の仕組みがわかりやすいプログラムになっていて、勉強になりました。そして、(『3つのハバネラ』として取り上げられた『ドビュッシー讃歌/M. デ・ファリャ』は)

時代の背景と個人の夢想がまるで心臓の鼓動や体内を流れる血のように流れ、謎めいた主題曲がおどろおどろしくて、ぞっとしましたけれど、しかし曲が終わるとなぜか心地よくて、不思議なドビュッシー讃歌には静かな感動がありました。

また、手書きにしか出せない作者の思いや味があることの意味も再確認。マズルカその他、

もう少し知りたい技法もありました。

そうそう、ヨーロッパのどこだったか、昔ジプシーの人達に遭遇したことも思い出したり、加藤さんのギターの音色と共に、旅へ行ってたかな?と思える空想的な時間を楽しましていただきました。ロビニアヒルにもそんな空気間がありますよね」

 

 

私は、ギターの技法は全くわからないのですが、『さくらの主題による変奏曲(横尾幸弘)』をプログラムの最後に持ってくるのは神経を使うだろうなぁと思うほど、加藤さんの細やかな指の動きが繰り出す音色が繊細で、まるで琴のように聞こえ、本当に桜が舞い散る美しい風景が目の前に繰り広げられるようでした。

 

次回(12/17[日])開催も楽しみです。

 

 

【今回の演奏曲目】

前奏曲 第5番 / H. ヴィラ=ロボス

一輪の花 / J. ブロカ

メヌエット / J. フェレール

 

~3つの夜想曲~

夜想曲 / J. フェレール

夜想曲 / D. フォルテア

夜想曲 / C. ヘンツェ

 

アラビア風奇想曲 / F. タレガ

 

~3つのハバネラ~

ラ クバーナ / J. アルカス

タンゴ第3番 / J. フェレール

ドビュッシー讃歌 / M. デ・ファリャ

 

亜麻色の髪の乙女 / C. ドビュッシー

 

マズルカ ト長調 / F. タレガ

ボレロ/ J. アルカス

 

さくらの主題による変奏曲 / 横尾幸弘

 

加藤優太 Yuta Kato [Guitar]
 1992年生まれ。福岡県出身。8歳よりクラシックギターを松下隆二氏に師事。福岡県立修猷館高校を卒業後、2013年よりスペインに留学し、アンドレス・セゴビア音楽院にてフランシスコ・クエンカ氏に師事。またフラメンコギターをルイス・カーロ氏に学ぶ。2015年同音楽院を卒業し、帰国。これまでに福田進一、尾尻雅弘、池田慎司、富川勝智、ルベン・バレホ、エンリック・マドリゲーラ、ハビエル・ガルシア、アーメット・カンネジ、ササ・デヴァノヴィッチ各氏のマスタークラスを受講。第20回アンドレス・セゴビア国際ギターコンクール(リナレス)、アンサンブル部門にtげ第3位。その他スペイン国内のギターフェスティバルに多数参加。現在はソロ演奏はもちろん、ピアノやヴァイオリン、フルート、オカリナなど他楽器とのアンサンブルも精力的に行っており、ピアニストの塩川正和氏とDuo Finisterra、ソプラノ歌手の吉田明未氏、オカリナ奏者の弓場さつき氏と異色のアンサンブルユニットTRESTELLA(トレステラ)を結成し、各地で演奏を行っている。Maison-F 音楽教室(福岡市早良区飯倉)、島村楽器、クラシックギター科講師。MUSIC OFFICE BLANCASA 代表。
CD:「PASEO DE ANDALUCIA~アンダルシアの散歩道~」「Floreo Mexico y Cuba en su Musica」